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歯科コラム Column

子供の口呼吸は歯ならびに影響する?小児矯正でできることを解説

小児矯正
監修:歯科医師 伊藤 尚史

「子供がいつも口を開けている」「寝ているときに口呼吸をしている」「お口ぽかんが気になる」と心配される保護者の方は少なくありません。口呼吸は、むし歯や歯肉炎だけでなく、歯ならびやかみ合わせ、顎の成長に影響することがあります。特に成長期の子供では、舌の位置や唇の力、鼻呼吸の習慣が歯ならびに関係します。本コラムでは、子供の口呼吸が歯ならびに与える影響と、小児矯正でできることについて解説します。

結論:子供の口呼吸は歯ならびに影響することがあるため、早めの相談が大切です

子供の口呼吸は、歯ならびやかみ合わせ、顎の成長に影響することがあります。口で呼吸する習慣が続くと、お口が開いた状態になりやすく、舌の位置が下がったり、唇で前歯を支える力が弱くなったりする場合があります。その結果、出っ歯、開咬、顎が小さい、歯のガタガタなどにつながることがあります。小学校に入る前の早い時期であれば、小児夜間マウスピース矯正で口呼吸や舌癖、顎の発育に働きかけやすい場合があります。ただし、鼻づまりやアレルギー性鼻炎が関係している場合もあるため、歯科だけでなく耳鼻科との連携も大切です。

子供の口呼吸とは?お口ぽかんとの関係

口呼吸とは、鼻ではなく口で呼吸する習慣のことです。子供の場合、日中にお口が開いている、テレビを見ているときに口が開いている、寝ているときに口を開けている、朝起きると口が乾いている、といった様子から気づくことがあります。

「お口ぽかん」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。お口ぽかんは単なる癖のように見えるかもしれませんが、長く続く場合は、鼻呼吸がしにくい、唇を閉じる力が弱い、舌の位置が低い、顎の成長が不足しているなど、複数の要因が関係していることがあります。

口呼吸が続くと、口の中が乾燥しやすくなります。唾液にはお口の中を守る働きがあるため、乾燥するとむし歯や歯肉炎、口臭のリスクが高くなる場合があります。また、口呼吸は歯ならびやかみ合わせにも影響することがあります。特に成長期の子供では、舌や唇、頬の筋肉のバランスが顎の発育や歯の位置に関係するため、早めに確認することが大切です。

鼻呼吸ができない原因が隠れていることもある

口呼吸の背景には、アレルギー性鼻炎、鼻づまり、扁桃やアデノイドの問題など、鼻で呼吸しにくい原因が隠れていることがあります。この場合、歯科医院でお口の状態を確認すると同時に、必要に応じて耳鼻科で鼻やのどの状態を確認することも大切です。鼻呼吸ができない状態のまま矯正装置だけを使っても、十分な改善が得られにくい場合があります。

口呼吸が歯ならびに影響する理由

口呼吸が歯ならびに影響する理由の一つは、舌の位置が下がりやすくなることです。本来、舌は上顎に自然に触れていることが望ましいとされています。舌が上顎に触れていることで、上顎の発育を内側から支える働きが期待できます。

しかし、口呼吸が続くと、空気の通り道を確保するために舌が低い位置に下がりやすくなります。舌が下がると、上顎が十分に広がりにくくなり、顎が小さい、歯が並ぶスペースが足りない、歯のガタガタが出やすいといった問題につながることがあります。

また、お口が開いた状態が続くと、唇で前歯を支える力が弱くなりやすくなります。その結果、前歯が前に出る出っ歯や、上下の前歯がかみ合わない開咬につながる場合があります。さらに、口呼吸に舌癖が加わると、舌で前歯を押す力がかかり、歯ならびやかみ合わせがさらに乱れやすくなることがあります。

出っ歯・開咬・顎が小さい状態につながることがある

口呼吸が続くと、出っ歯、開咬、顎が小さい、歯のガタガタなどの原因になることがあります。もちろん、すべての歯ならびの問題が口呼吸だけで起こるわけではありません。遺伝的な要素、歯の大きさ、顎の大きさ、骨格的なバランスも関係します。ただし、口呼吸がある場合は、歯ならびを悪くする原因の一つとして確認しておく必要があります。

舌癖と一緒に見直すことが大切

口呼吸と舌癖は、同時に見られることがあります。たとえば、舌が低い位置にある、飲み込むときに舌で前歯を押す、発音時に舌が前に出るといった癖です。歯ならびだけを整えても、舌の使い方が変わらないと後戻りしやすくなる場合があります。そのため、口呼吸がある子供の矯正では、舌の位置や飲み込み方も含めて確認することが大切です。

口呼吸はいつから相談すべき?

子供の口呼吸が気になる場合は、できるだけ早い時期に相談してよいと考えます。特に、3〜6歳ごろの小学校に入る前の時期は、顎の成長やお口の使い方に働きかけやすい時期です。この時期に口呼吸や舌癖を確認しておくことで、将来の歯ならびやかみ合わせを良い方向へ導ける場合があります。

「まだ乳歯だから様子を見てよい」と考える方もいますが、口呼吸やお口ぽかんは、乳歯の時期から顎の発育に影響することがあります。特に、いつも口が開いている、寝ているときに口呼吸をしている、いびきがある、唇を閉じにくい、前歯がかみ合わない、受け口傾向がある場合は、早めの相談がおすすめです。

6〜8歳ごろになると、前歯や6歳臼歯が生え、歯ならびやかみ合わせの問題が見えやすくなります。この時期には、顎の幅、永久歯のスペース、上下のかみ合わせを確認しながら、小児矯正が必要かどうかを判断します。

早期相談はすぐ治療を始めることではありません

早く相談したからといって、必ずすぐに装置を使うわけではありません。診察の結果、経過観察でよい場合もあります。一方で、口呼吸や舌癖が強い場合、顎の幅が狭い場合、前歯のかみ合わせに問題がある場合は、早めに治療を始めた方がよいことがあります。大切なのは、治療のタイミングを逃さないことです。

小児矯正で口呼吸に対してできること

小児矯正では、歯ならびを整えるだけでなく、歯ならびを悪くする原因にアプローチすることがあります。口呼吸がある場合は、舌の位置、唇の閉じ方、鼻呼吸のしやすさ、顎の成長などを確認します。

小学校に入る前の早い時期では、小児夜間マウスピース矯正が選択肢になることがあります。小児夜間マウスピース矯正は、寝るときだけ、または就寝中を中心にマウスピース型の装置を使い、口呼吸、舌の位置、唇や頬の筋肉のバランス、顎の発育に働きかける治療です。いわゆるトレーナー矯正に近い考え方です。

小児夜間マウスピース矯正によって、お口を閉じる感覚や舌の正しい位置を覚えやすくなる場合があります。また、成長の余地が大きい時期であれば、顎の発育や永久歯が並ぶ土台づくりにも役立つことがあります。

ただし、口呼吸の原因が鼻づまりやアレルギー性鼻炎にある場合は、矯正治療だけでは十分でないことがあります。その場合は、耳鼻科で鼻やのどの状態を確認し、鼻呼吸しやすい状態を整えることも大切です。

小児夜間マウスピース矯正でできること

小児夜間マウスピース矯正では、舌の位置、唇の閉じ方、口呼吸、飲み込み方などに働きかけます。歯を一本一本細かく動かす治療というより、歯ならびやかみ合わせを悪くする原因を整える治療です。小学校に入る前の早い時期であれば、夜間中心の装着でも効果が期待できる場合があります。

小児インビザラインや小児本格矯正が必要になる場合もある

口呼吸や舌癖にアプローチしても、すでに歯のガタガタが強い場合、永久歯のスペース不足が大きい場合、出っ歯や受け口、開咬がはっきりしている場合は、小児インビザライン矯正やワイヤー矯正などによる小児本格矯正が必要になることがあります。原因へのアプローチと歯ならびの改善を組み合わせて考えることが大切です。

家庭でできる口呼吸対策

子供の口呼吸が気になる場合、ご家庭でできることもあります。まずは、普段からお口が開いていないか、寝ているときに口を開けていないか、朝起きたときに口が乾いていないかを観察しましょう。いびき、鼻づまり、寝苦しさがある場合は、耳鼻科で鼻やのどの状態を確認することも大切です。

日中は、無理のない範囲で唇を閉じる意識を持つことも役立ちます。ただし、鼻が詰まっている状態で無理に口を閉じさせると苦しくなってしまいます。まずは、鼻呼吸ができる状態かどうかを確認することが大切です。

また、食事の姿勢や噛む習慣もお口まわりの筋肉に関係します。柔らかいものばかり食べる、頬杖をつく、うつ伏せで寝るといった習慣がある場合は、歯ならびや顎の成長に影響することがあります。生活習慣を見直しながら、必要に応じて歯科医院でお口のトレーニングや矯正治療を相談しましょう。

自己判断で口をふさぐ対策は避けましょう

口呼吸対策として、口をテープで閉じる方法を目にすることがあります。しかし、鼻づまりや睡眠時の呼吸の問題がある場合、自己判断で口をふさぐことは危険な場合があります。特に子供では、まず鼻呼吸ができる状態かどうかを確認することが大切です。気になる場合は、歯科医院や耳鼻科で相談しましょう。

口呼吸を放置するとどうなる?

口呼吸を放置すると、歯ならびやかみ合わせだけでなく、お口全体の健康にも影響することがあります。口で呼吸する時間が長いと、お口の中が乾燥しやすくなります。乾燥すると、唾液による自浄作用が働きにくくなり、むし歯や歯肉炎、口臭のリスクが高まる場合があります。

また、口呼吸が続くことで舌の位置が下がり、上顎の発育が十分に進みにくくなることがあります。その結果、歯が並ぶスペースが不足し、歯のガタガタや出っ歯、開咬などにつながることがあります。さらに、かみ合わせが不安定になると、食べ方や発音にも影響する場合があります。

もちろん、口呼吸があるから必ず矯正が必要になるわけではありません。ただし、口呼吸が続いている場合は、歯ならびを悪くする原因が残っている可能性があります。歯ならびが大きく乱れてから対応するよりも、早めに確認し、必要に応じて原因にアプローチする方が、治療の選択肢を広げやすくなります。

後戻りの原因になることもある

矯正治療で歯ならびが改善しても、口呼吸や舌癖が残っていると、歯に余分な力がかかり続けることがあります。その結果、後戻りしやすくなる場合があります。小児矯正では、歯を並べることだけでなく、お口の使い方を整えることも大切です。

子供の口呼吸や歯ならびが気になる方は、西宮市甲子園の伊藤歯科クリニックにご相談ください

子供の口呼吸は、歯ならびやかみ合わせ、顎の成長に影響することがあります。特に小学校に入る前の早い時期であれば、小児夜間マウスピース矯正によって、口呼吸や舌癖、顎の発育に働きかけられる場合があります。ただし、鼻づまりやアレルギー性鼻炎が関係している場合は、耳鼻科との連携も大切です。伊藤歯科クリニックでは、お子さまのお口の状態、歯ならび、かみ合わせ、顎の成長、口呼吸や舌癖を確認し、必要に応じて小児インビザライン矯正や小児本格矯正も含めた治療方法をご提案します。子供の口呼吸や歯ならびが気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

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監修者プロフィール

甲子園矯正歯科 伊藤歯科クリニック
院長 伊藤 尚史
プロフィール

大阪大学歯学部卒業。同大学大学院修了(歯学博士)。
口腔外科領域において高度な臨床経験を積んだ後、伊藤歯科クリニックを開院。
歯科医師臨床研修指導医。

3500症例以上の矯正治療経験を有するマウスピース矯正の臨床家。
甲子園矯正歯科 伊藤歯科クリニックでは、年間300症例以上を院長自ら一貫して直接治療・経過管理している。
さらに外部歯科医院を含め年間750症例以上のマウスピース矯正治療を統括・管理し、インビザライン・ブルーダイヤモンドプロバイダーに認定。
多数症例の解析データに基づき、再現性と安全性を重視した治療設計を実践している。

資格
  • 歯科医師(大阪大学歯学部卒業)
  • 歯学博士(大阪大学大学院歯科口腔外科)
  • 歯科医師臨床研修指導医
  • インビザライン(マウスピース矯正)
  • ブルーダイヤモンドプロバイダー(年間750症例以上)
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